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bizair
2023年11月01日
業務用Wi-Fiと家庭用Wi-Fiの違いについてあまり理解できていない方も多いのではないでしょうか。法人の方の中には、「安いから家庭用Wi-Fiで済ませたい」という方もいるかもしれません。しかし、法人の方が家庭用Wi-Fiを使うことには問題があります。
そこで今回の記事では、業務用Wi-Fiと家庭用Wi-Fiの違いについて詳しく解説します。オフィス・店舗に業務用Wi-Fiを導入するメリットについて解説したうえで、業務用Wi-Fiの選び方やおすすめの業務用Wi-Fiを紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
目次
業務用Wi-Fiと家庭用Wi-Fiの違いは、主に以下の7つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1つ目は、「接続可能台数」です。Wi-Fiは接続可能な台数が決まっており、規定の接続可能台数を超えて接続してしまうと、通信が遅延・停止してしまう可能性があります。
家庭用Wi-Fiの一般的な接続可能台数は15台前後な一方、業務用Wi-Fiの接続可能台数は40台前後です。小規模のオフィス・店舗であれば家庭用Wi-Fiで対応可能な場合もありますが、接続台数が増えれば増えるほど通信速度の低下が顕著に表れます。
10人以上のオフィス・店舗であれば、業務用Wi-Fiを導入するのがおすすめです。
2つ目は、「セキュリティ性」です。業務用・家庭用Wi-FiともにWPA2・WPA3などで通信内容を暗号化して通信の安全性を担保しています。この点、業務用Wi-Fiと家庭用Wi-Fiで大きな差はありません。
ただ、暗号化のみでは外部から情報を抜き取られる危険性があります。そのため、オフィス・店舗での利用には、外部サーバーと連携して情報漏洩を防ぐ仕組みのRADIUSやLDAPなどを採用した業務用Wi-Fiの方が適しています。
3つ目は、「導入機器」です。家庭でWi-Fi環境を整える際は、アクセスポイントとルーター機能を兼ね備えた無線LANルーターを導入するのが一般的です。
一方、法人では多くの場合、アクセスポイントとルーターを別々に設置します。なぜなら、オフィス・店舗では広範囲に電波を飛ばす必要があるうえ、接続台数も多く、1台のルーターに対してアクセスポイントが複数必要なためです。
4つ目は、「設置・設定方法」です。家庭用Wi-Fiを設置・設定する際は、無線LANをモデムに接続したのち、デバイスを無線LANに接続することで開通します。モデムが必要ない場合もありますが、設置・設定の手順はあまり変わりません。
一方、業務用Wi-Fiは、壁掛けや縦置き、横置きなどいくつかの設置・設定方法があり、オフィス・店舗の環境に適した方法で設置・設定します。複数の無線LANを設置したり、アンテナの調整をしたりすることで、オフィス内の全範囲に電波が行き届くようにします。
また、設定については、情報漏洩を防止するためのアクセス制限といった業務用Wi-Fiならではの設定が必要です。
5つ目は、「遠隔操作」です。業務用Wi-Fiでは、遠隔操作に対応していることがあります。メンテナンス機能の簡易操作や機器の稼働状況の監視などを遠隔操作することが可能です。
オフィス・店舗を訪れる必要がなくなり、管理の負担が減ります。そのため、オフィス・店舗を空けることのある法人の方にとっては大きいメリットでしょう。家庭用Wi-Fiは遠隔操作ができないため、メンテナンスやエラー確認の際は現場対応が必須です。
6つ目は、「導入コスト」です。業務用Wi-Fiは家庭用Wi-Fiと比べて高機能・高セキュリティ性なため、その分本体価格も高くなってしまいます。本体価格の相場としては、2〜5万円が一般的です。
また、月額料金もかかり、相場は月額3,000〜5,000円ほどです。それに対して家庭用Wi-Fiは安く導入できます。ただ、法人の方が導入コストの安さで家庭用Wi-Fiを選んでしまうことはおすすめできません。
7つ目は、「サポート体制」です。業務用Wi-Fiと家庭用Wi-Fiでは、サポート体制の充実度が大きく異なります。
まず違いとして最初に挙げられるのが端末の標準保証期間です。たとえば、バッファローの「VR-U300W(業務用)」は標準5年間・最長7年間なのに対し、「WSR-1800AX4Sシリーズ(家庭用)」は標準1年間です。
また、業務用Wi-Fiと家庭用Wi-Fiでは、サポート窓口が分けられていることがあります。業務用Wi-Fiには法人専用窓口が設けられていることが多く、よりテクニカルなサポートなどを受けられます。業務の一環として用いるWi-Fiはインフラとして不可欠なものであり、業務の途中で故障すると大きな影響が考えられるため、サポート体制の整った業務用Wi-Fiの方が安心です。
店舗に業務用Wi-Fiを導入するメリットは、以下の通りです。
それぞれについて詳しく解説します。
店舗でWi-Fiが使えれば、店舗に訪れた顧客は通信量を気にせず待ち時間にSNSやネットサーフィンをすることが可能です。待ち時間が快適になるため、顧客の満足度が向上します。
また、待ち時間が長いからといって他の店舗に行ってしまう顧客を取り逃さずに済みます。飲食店であれば、注文してからの時間の退屈・ストレスを軽減できるので、クレームを減らすことにもつながるでしょう。
インターネットやスマホが普及したことによって、飲食店・カフェでSNSやスマホゲームをしたり、パソコンを開いて仕事をしたりする人が増加しています。中には、無料でWi-Fiに接続できるかを重視して店舗を選んでいる方もいるほどです。
そのため、業務用Wi-Fiを設置することで、集客力の向上につながります。ただ、顧客が長居してしまうというデメリットもあるので、回転率を重視する店舗は接続できる時間に制限を加えるなどの対策をすると良いでしょう。
店舗に業務用Wi-Fiを導入することで、注文端末・決済端末を活用できるようになります。例えば、客席にオーダー用タブレット端末を設置したり、ハンディ型のキャッシュレス決済でテーブルで決済できるようにしたりといったことが可能です。
このように業務用Wi-Fiの導入で接客・レジ対応の時間を短縮できます。また、従業員の負担が減るだけでなく、顧客にとっても店員を呼ばずに気軽に注文ができるといったメリットもあります。
オフィスに業務用Wi-Fiを導入するメリットは、以下の通りです。
それぞれについて詳しく解説します。
最近では、ノートパソコンやタブレットを社員に支給する企業が増えています。そのような企業の場合、オフィスに業務用Wi-Fiを導入することで、オフィス内であれば場所を選ばずにどこでもミーティングや会議をできるようになります。
業務用Wi-Fiはオフィス内の広範囲に電波を飛ばせるため、例えばランチスペースや休憩スペースでの会議も可能です。
LANケーブルをつなげてインターネットを使っている場合、パソコンなどのデバイス数だけLANケーブルを張り巡らせる必要があります。そのため、ゴミやホコリがたまりやすく、見た目もすっきりしません。
一方、業務用Wi-Fiを導入することでLANケーブルは不要になるため、オフィスをすっきりさせることができます。働きやすくなるような職場環境を整えられるようになります。
オフィスに業務用Wi-Fiを設置することで、社外の人もWi-Fiを利用できるようになります。また、業務用Wi-Fiは「ゲストWi-Fi」の設定が可能な場合が多いです。
「ゲストWi-Fi」は、来店する顧客が一時的にインターネットへ接続できるようにする機能です。「ゲストWi-Fi」を設定することで、社内のネットワークへ接続せずにWi-Fiが使えるようになるため、セキュリティ性を担保できます。
業務用Wi-Fiと家庭用Wi-Fiでインターネットへ接続する仕組み自体に大きな違いはなく、オフィス・店舗でも家庭用Wi-Fiは使用可能です。そのため、価格を重視して家庭用Wi-Fiルーターを導入している法人の方もいるでしょう。
しかし、家庭用Wi-Fiは一般的な家の広さを想定しているため、オフィス・店舗のような広範囲に電波をまんべんなく飛ばすことは難しいです。複数台のルーターを設置して電波を行き届かせようとしても、電波干渉によって通信速度が低下するケースがあります。
また、法人であれば特にセキュリティ対策には注意が必要です。家庭用Wi-Fiは業務用Wi-Fiと比べて情報漏洩を防ぐ機能が弱いため、十分に気を付けましょう。
業務用Wi-Fiを選ぶ際は、以下のポイントに注目しましょう。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1つ目は、「アンテナの設置場所」です。業務用Wi-Fiの無線LANは、アンテナの設置場所によって外付け型の内蔵型があります。
外付け型の無線LANは、無線LANの表面にアンテナが露出しています。内蔵型よりも電波の感度が良く、複数フロアのあるオフィスに適しているのが特徴です。また、アンテナの向きを変えることで、電波を目的の方向に飛ばせるという特徴もあります。ただし、高性能な分、価格は高い傾向にあります。
一方、内蔵型の無線LANは、アンテナが無線LAN機器に内蔵されており、見た目上はアンテナがありません。そのため、店舗に設置する場合など、見栄えにこだわるケースでは内蔵型が好まれることが多いです。また、電波がバランス良く広範囲に行き届くのも特徴です。
コストパフォーマンスを総合的に判断したうえで、適したものを選ぶようにしましょう。
2つ目は、「対応する電波の通信規格」です。業務用Wi-Fiは、電波の通信規格によって通信の質が異なります。以下は、代表的な通信規格とその周波数帯・通信速度です。
通信規格 | 周波数帯 | 最大通信速度 |
IEEE802.11ad | 60GHz帯 | 6.7Gbps |
IEEE802.11ac(Wi-Fi5) | 5GHz帯 | 6.9Gbps |
IEEE 802.11ax(Wi-Fi6) | 2.4GHz帯・5GHz帯 | 9.6Gbps |
どの周波数帯を選ぶべきかは、周辺環境によって異なります。以下の特徴を踏まえて、適切な通信規格を選ぶと良いでしょう。
3つ目は、「セキュリティ機能」です。法人の場合、情報漏洩を防ぐためにもセキュリティ性が大切です。業務用Wi-Fiのセキュリティ機能としては、以下が挙げられます。
以上のセキュリティ機能の中で、自社に必要なものを搭載した業務用Wi-Fiを選ぶと良いでしょう。
4つ目は、「同時接続台数」です。契約するWi-Fiサービスによって、同時接続可能な台数が異なります。
オフィス・店舗の規模や接続デバイス数を考慮して、その数に対応可能なWi-Fiサービスを選ぶようにしましょう。
5つ目は、「サポート体制」です。Wi-Fiのトラブルが発生してしまうと、最悪の場合業務停止につながるリスクがあります。
そのような事態に対応可能な人員がいない場合、サポート体制が大切です。業務用Wi-Fiを選ぶ際は、十分なサポートを受けられるかも確認しましょう。
6つ目は、「ゲストWi-Fiの利用可否」です。ゲストWi-Fiは、オフィスや店舗に訪れた顧客の一時的なインターネット接続を可能にする機能です。
ゲストWi-Fiを設定することで、社内ネットワークと切り分けて接続することができるため、セキュリティリスクを大幅に軽減できます。セキュリティ対策をしたうえで、顧客の利便性を上げられるのが特徴です。
7つ目は「初期費用・月額料金」です。
選ぶWi-Fiによって初期費用や月額料金が異なります。そのため、できるだけ初期費用と月額料金両方見た上で最もコストパフォーマンスが高くなるWi-Fiを選ぶと良いでしょう。ただし、安くしようとして本来必要な機能が使えないと本末転倒です。必要な機能が使えるかどうかも確認しておくようにしましょう。
初期費用 | |
月額料金 | 4,378円【WEB限定】初月無料 |
同時接続台数 | 最大40台 |
通信速度 | 下り:3.9Gbps上り:183Mbps |
オフィス・店舗などの法人におすすめの業務用Wi-Fiは、「BizAir+5GforWiMAX」です。工事不要で最短3日で導入することができ、高速・大容量通信の5Gに対応しています。
容量無制限で使い放題の「BizAir+5GforWiMAX」ですが、以下のような特徴があります。
また、実際に利用したお客様からは「モバイルオーダー率の上昇」「顧客単価のアップ」「リピート率の向上」といった評価を得ています。WEB限定で初月無料の割引を受けられるため、業務用Wi-Fiの導入を検討している法人の方は一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。
業務用Wi-Fiとしておすすめの「BizAir+5GforWiMAX」ですが、ここでは導入事例を3つ紹介します。
それぞれどのような効果があったのかについて解説するので、導入するか検討する際の判断材料にしてみてください。
1つ目は「株式会社KYコーポレーション」における導入事例です。モバイルオーダーの導入に際して社内LANとは別の専用Wi-Fiが必要になったことがきっかけで、導入に至りました。
数あるサービスの中から、接続台数が多く40台の同時接続に対応でき、5G対応で高速通信の「BizAir+5GforWiMAX」が選ばれました。導入の結果、お客様が積極的にWi-Fiを利用するようになり、モバイルオーダー率が向上しました。これにより、店舗オペレーション効率も上昇したそうです。
2つ目は「CIFO株式会社グランドミラージュ」における事例です。お客様の利便性を向上させるために店内Wi-Fi環境の導入を検討したのがきっかけです。セミナーでの要望やビジネス利用の観点から、手軽に導入でき、5G対応で高速通信の「BizAir+5GforWiMAX」を導入することとなりました。
ホームルーターなため移動可能で利便性が高く、店舗運営向けの環境を整えるのに適しています。フリーWi-Fiと比較して利用登録や認証作業が簡単になり、スムーズな接続が可能になりました。施設内のどこでもWi-Fiを利用できるため、リピーターの増加にも貢献しているそうです。
3つ目は「ステップゴルフ株式会社」における事例です。元々利用していた他社のモバイルWi-Fiの通信速度が不安定だったらしく、固定回線と同じくらい安定したWi-Fiの導入を検討していたそうです。そこで、持ち運びが可能で高速通信が魅力の「BizAir+5GforWiMAX」が選ばれました。
導入の結果、ルーター本体を移動してオンライン会議など場所を選ばずに開催できるようになりました。また、複合機と接続可能なことから、スムーズな業務の実現にもつながっています。今後は、お客様のスコア転送やスイングフォームデータなど、お客様の利便性向上も計画しているそうです。
オフィス・店舗の環境によって選ぶべき業務用Wi-Fiは異なるため、以下のポイントについて確認しておきましょう。
それぞれについて詳しく解説します。
一般的に見通しの良い環境ではWi-Fiの電波は100mほど届きますが、仕切りや壁などの障害物があると場所によっては通信速度が遅くなってしまうかもしれません。
そのため、事前に店舗・オフィスの広さを確認しておくことが大切です。そのうえで、電波が届きにくい場所があるのであれば、Wi-Fiを経由する「アクセスポイント」の導入も検討すると良いでしょう。
業務用Wi-Fiを導入する際は、出張の有無や回数もあわせて確認しておくことをおすすめします。
出張の有無・回数によって、ホームルーター+ポケットWi-Fiを複数台など、自社に合った契約をしましょう。
従業員やお客様などを含めて、利用人数を事前に把握しておきましょう。業務用Wi-Fiの種類によって同時接続台数が異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
また、ゲストWi-Fiの設定が可能かもサービスごとに異なります。店舗でお客様にWi-Fiを利用してもらいたい、社外からお客様がオフィスに訪れるなど、自社の状況を踏まえて必要かどうか考慮しましょう。
インターネット回線がすでに開通しているオフィスや店舗の場合、LANケーブルを使用することで既存のネットワークにつないでWi-Fiを利用できます。この場合は工事が不要なため、費用を削減可能です。
そのため、Wi-Fiを導入する予定のオフィス・店舗で、事前にインターネット回線が開通しているか確認しましょう。
今回の記事では、業務用Wi-Fiと家庭用Wi-Fiの違いについて解説しました。法人の方は、安いからと言って安易に家庭用Wi-Fiを選ぶのは避けましょう。
この記事で解説したように、業務用Wi-Fiはセキュリティ性や接続可能台数などが家庭用Wi-Fiよりも優れています。オフィス・店舗に家庭用Wi-Fiを導入してしまうと、通信環境やセキュリティ面で問題が発生してしまいます。
そのため、業務用Wi-Fiを選ぶ際のポイントを参考にしながら、自社に合った業務用Wi-Fiを導入しましょう。